朝起きて新聞を取ろうとポストを見たら、はがきが一枚ありました。萬福寺の御住職が74歳で亡くなったと記されています。義母の葬儀や納骨の時にお世話になり、葬儀場では控室で一時間近くお話しさせていただきました。曹洞宗の葬儀の仕方について、四十九日までの毎日のお勤めについて、外国人の仏教についての考え方について熱心に教えて下さり、納骨の際のお塔婆のリストを持って行った時には、奥様がご住職から預かったという英訳の禅の本もたくさん戴いて本当に嬉しく思ったのです。
3月30日の納骨の時お経を読んでいただいたあと、義母に関してのコメントはなく、あれ?と思いながらお別れしたのが最後になりました。年に2回のお彼岸の御説法に伺い、お話を聞くのが楽しく、それでもコロナウィルスが蔓延してからしばらく途絶え、ご住職様も腰の手術をして杖を付かれて大変だった時期がずっと続いていたようです。義母の葬儀で個人的にあれだけお話しさせていただいたことは、私の宝だし、財産です。元気だったのにあっという間に体調を崩して亡くなる方が増えています。コロナワクチンの何らかの影響だという説もあります。どちらにしろ、終わりは始まっています。大きな暗い雲がどんどん広がり、見えない手に引っ張られ、転び、もがいている私たち。もう覚悟を決めて、運命を受入れて、黒雲に向かって突っ走るしかない。どんな運命も受け入れて、その中に意味を見つけて、向かって行ってふと見上げた時、そこは光に満ちている輝かしい場所なのかもしれない。
準備をして、知識や思惟で、あらゆる装備をして、膝をなるべく使えるようにして、前に進みます。