まあ次から次へと私達夫婦はいろいろな疾患に襲われ、交互に病院通いをしています。つい一年前までは全く薬を飲まないことを自慢していたのに、今はお薬手帳に次々シールを貼って、朝昼晩と間違えないように飲んでいて、昨日は夫が飲み会の約束だったのに少し熱が出て、一日寝ていました。血圧の薬を取りに内科に行った時、あとから来た若い男性が「7度2分熱があります」と受付の方に告げるとすぐ別室に連れていかれ、昔はそのくらいの熱では病院に行かなかったけれど、今は何の病気かわからず、念には念を入れられます。
夫は今朝になって片目がただれ目やにが出ているのですぐ眼科へ行き、免疫力が落ちてあちこち支障が出てきているし、食道狭窄症で食事の量が減り、かなり痩せてしまったのも心配の種です。とはいえ、好きな照り焼きマックバーガーはなら2つペロっと食べてしまうし、小肌や穴子の寿司をつまみながらお酒も飲んでいるし、いろいろ検査しても悪い病気は掛かっていなくて、娘婿とゴルフに行く約束もしているのです。お昼前に夫より少し年上の仕事仲間だった方が家庭菜園のレタスやキュウリ、春菊、大葉を持って来てくださり、楽しくお話していたのですが、カヌーが趣味で野菜もたくさん食べ、健康診断の値も良かったのに3年前に急に脳梗塞になり、退院してから仕事も辞めてしまいました。心臓が悪いのは奥様の方だったのに、なぜ旦那様が脳梗塞になったのか先生も不思議がったそうで、ちょっとしたはずみで体の中は何が起こるかわからないし、私の従妹たちの旦那さんは5人ガンで50代で亡くなっていて、本当に明日は何が起こるかわからないのです。
今日本人と結婚していろいろユーチューブ動画を出している日本が大好きなフランス人の女の子のサイトを見ていて、行動力があり思いやりがあり日本語がとても堪能な彼女が、母国からゲストを招待して地方に連れて行ったりホームステイの体験をしてもらったりしているのに感心しています。でも彼女は意外な病気というか疾患を持っていて、治すのに苦労していたり、日本での暮らしとフランスの暮らしの対比、食事の違いなど見ていると、どちらがいいとも言えないところもあり、国とか民族とかアイデンティとか複雑に絡み合って私たちは生きているとを感じています。
20代の若い夫婦で、親世代も若く、ご主人の実家の酒田で美味しい和食を食べ、温泉でくつろぐシーンを見ながら、あたたかい家庭でみんなでお酒を飲みながら楽しく過ごす、大家族の団欒風景がメインになっているけれど、私はエアビーのゲストをたくさん受け入れてきて、楽しいだけでは済まない重荷を持ったタイプとどう接するかがいつも課題になっています。類は友を呼ぶから、孤独とか悩みとか苦しいとか感じていると、楽しいだけでは心の解放にならない、帰ればまた孤独をより感じてしまうゲストが多くなってきた時に、何か永遠の光のようなものを感じる瞬間があったらいいと最近思い始めました。
夕方になって買い物に行こうとしたら、近くのクリーニング屋さんの奥さんが施設から一時帰宅しているお嬢さんの手を取りながら帰って行く姿が見え、彼女達に優しい声を掛けている女性は息子さんが情緒不安定で家にずっといるのです。結婚しない、子供を産まない、若者が増え、深刻な社会問題ですが、不安が山積している中でこれまでと同じ生活が続くとは考えにくいのです。明日は久しぶりにゲストが来ます。しばらくぶりの柴又はどんなでしょうか。