沖澤のどかさん

 昨日の暑さから比べると今日は少し過ごしやすいけれど、猛烈に汗が出て心臓がバクバクするので、冷房を入れてゴロゴロしていると、どうしてもスマホに手が伸びます。いかんと思いつつ、ユーチューブを見ていると、クラシックサイト番組で沖澤のどかさんという37歳の若手指揮者のインタビューが流れていました。小柄な可愛らしい女性なのに、名だたる指揮者コンクールで優勝し、世界各地で活躍し、今は松本市で行われているサイトウキネンオーケストラで指揮をしているのです。音を良く聞くことを大事に、的確で表情豊かな音楽を創る彼女の指揮を見ていると、音が明確に聞こえてきて、久しぶりにクラシック音楽をじっくり聞きました。

 32歳でリトアニアのITエンジニアと結婚し、女の子を育てながらドイツと日本を拠点に活躍している彼女の姿はいつもありのままで、力まず怠けず集中しては休み、自然体でいながら結果を出しているのは何でだろうと不思議に思うのです。苦節何十年とか、あらゆる難関を超えてとかいう時代はもうないのかしら、神様が即結果を出せるように計らって下さるのかもしれない、子供の年代の方々の素直な努力や才能を見ながら、それを糧にまた頑張ろうと高齢者も思えるのはありがたい事です。

 ブラームスを聞いているとどうしても涙が出て来るんですというコメントを聞きながら、クララシューマンを生涯応援し続け、自分は家庭を持たず独身でいたブラームスの音楽性を私はいまだ理解できていないと残念に思い、東京でコンサートが在れば是非彼女の指揮を見に行きたいのです。子供世代に教えられることが増えてきたことは本当に嬉しい。目を悪くしないようにしながら、YouTubeを楽しみます。