今日は先週行った東部地域病院で心臓の超音波検査を受ける日です。九時からの検査に間に合うように八時前のバスに乗り、時間通りについて検査室で待っていると、不意に幼い時の記憶が蘇りました。私の左頬には生まれつき赤いあざがあって、心配した両親が大学病院に連れて行ってアイソトープ治療を何回か受けさせたのですが、消えることはありませんでした。親の身になってみると、すぐ見えるところだし気になるのでしょうが、私はあざを気にしたことが全くなくて、化粧をするようになってからはファンデーションで隠せるし、結婚しても夫はそのことに関して全く触れませんでした。
そんなことを考えながら、名前を呼ばれてベッドに横になり、20分以上超音波で心臓を検査しながら、時々他の検査技師さんも呼んでいろいろ話合うのを聞いていると、よほど悪いのかと心配になってきます。8月の終わりから少しずつ予約が入っているし、入院とか言われたら夫のご飯をどうしようと考えながら身支度をして先生のところへ行きました。複数の検査技師さんが入るのは見落としが無いようにやることで普通だと言われ、心臓が少し肥大しているので血圧管理をしっかりしていくようにとのことでした。50代から血圧が高めで心電図に少し異常があるけれど様子を見て行こうだったのが、70代になると危険になることもあるからしっかり対処しようになって、すべての器官が衰えていくんだなと痛感しています。もう折り返し地点はとっくに過ぎていて、あとはゴールがいつ見えてくるかなんだと思うと、妙な気持ちになります。
会計を済ませ、ちょうどやって来たバスに乗り、今日は夫の好きなマックは買えなかったから昼ご飯は何にしようと考えながらスマホを見ると、エアビーから今度の日曜に予約が入りましたとのメールがあります。旦那さんはデンマーク人、奥様はウガンダ人で、19歳の娘さんと3人で写っているプロフィール写真を見ながら、早速仕事モードに入って、ウガンダについていろいろ調べています。ウガンダ共和国、首都はナンパラ、英語を話せる人が多い、キリスト教80%、イスラム教10%、教育・保健・栄養・水衛生・子供に対する暴力の問題が顕著で、18歳までに結婚する女子の割合は49%、人口の約6割が18歳以下で、世界で最も若い国の一つだそうです。ホスピタリティが強く、親しみやすい人が多いというウガンダ人。それに反して旦那さんの国デンマークは、一人一人が違って当たり前で、自分の地位や肩書など、人からどう見られるかを気にしない人が多いのだそうです。見せかけには何の意味もなく、人との心の繋がりや自分を持つことの方がずっと重要だと理解している、そしてデンマークでは子供の頃から個人としてのアイデンティティが尊重され、社会で自立して生きていくためにはどんなことが好きで、どんなことが苦手なのか、自分で意思決定をする力を持つことが必要なのです。自分が好きだと感じることを仕事にして、その成果に働く意味を見出します。自主性を持ち、達成感や自分の成長にモチベーションを定めて仕事をすることが出来るのです。時間や約束は正確に守り、時間を有効に使えるように「自分のベストを尽くしたらあとは得意な人に任せる」「物事がスムーズに進むように計画を立てて実行する」など、やるべきことをはっきりと示すのです。気持ちの切り替えが早く、問題に真摯に向き合って意思決定を示す性格は、真面目でさっぱりとしたデンマーク人らしい考え方で、シャイで優しい性格、着飾らない人を好む。見かけによる発言はタブーで、教養を持っているかどうかが大事です。人生観や人間性、ユーモアのあるトーク、芸術的なセンスなど、内面を重視する。
肌の色のちがう家族の写真を見て、ギクッとしたのは事実なのだけれど、デンマーク人の特質というサイトを見て、とてもかなわないなと感じています。少し涼しくなって夜は虫の鳴き声が聞こえだしました。掃除して着物を揃えて、準備しましょう。ありがたい仕事です。